猫月の部屋

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【サイバーパンク】「ニンジャスレイヤー」の魅力について【ニンジャアクション小説】

「ニンジャ」というと、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?

手裏剣を投げる、マキビシを撒く、音もなく歩ける……などが何となく思いつくのですが、私はそれ以外にニンジャに関する知識は持ち合わせていませんでした。

そんな私がハマってしまったので、間違いなく多分、面白いと感じる方が多いと思います!

 

シリーズ累計150万部を突破したという、サイバーパンク・ニンジャアクション小説「ニンジャスレイヤー」の魅力をご紹介します。

 

 

あらすじ

舞台は近未来の日本の首都「ネオサイタマ」。

平凡なサラリマン(サラリーマン)だったフジキド・ケンジが、妻子をニンジャに殺され、その復讐のために「ニンジャを殺す者」=ニンジャスレイヤーとなり、多種多様なニンジャを殺していく……というのが大まかなあらすじです。

1つの巻に10話前後の話が収録されており、短編集のような形式になっています。 

魅力①独特の言葉遣い

著者はブラッドレー・ボンドさんとフィリップ・N・モーゼズさんという2人のアメリカ人で、もともと英語で書かれた同人誌だったものを、日本人の訳者が日本語に翻訳してツイッター上で連載し、それを本にまとめて出版した……という背景があるそうです。

そのためか、使い方や用法が不自然な日本語があり、それが独特の面白さとシュールな雰囲気を醸し出しています。

実際に小説で使われている用語の解説を引用します。↓

 

サイオー・ホース=「塞翁が馬」の意。

ムラハチ村八分の意味。社会的制裁のひとつで、シツレイを働いたものに待っている末路だという。

チャメシ・インシデント=チャメシは「茶飯」、インシデントは「出来事」の意味で、すなわち「日常茶飯事」の意味。

サラリマン=サラリーマン。エリートはカチグミサラリマン、そうでないものはマケグミサラリマンと呼ばれ、カチグミになることはネオサイタマに生きる人々の目標ともなっている。 

Wasshoi!=ニンジャスレイヤーが叫ぶ、禍々しくも躍動感のあるシャウト。原作者いわく「日本人が己を鼓舞する時に叫ぶ言葉」。*

  Wasshoi!……確かに、やる気になるかもしれません。

魅力②独特の世界観

 舞台が近未来にも関わらず、おもに江戸時代など昔の存在であるニンジャが登場している点で、不思議な雰囲気が漂っています。

しかし「ニンジャ」とは言うものの、もはや人間の形をとどめずモンスターやクリーチャーに近いニンジャも登場するので、日本に実在したニンジャとは別物です。

 

アイサツ

ニンジャは礼儀をとても重んじています。一戦交える前に、必ず「ドーモ、〇〇サン、××です」とオジギをしてアイサツを交わすのです。どんなに憎い敵でも、名前に敬称までつけます。そして戦いに負けると、死の間際に「サヨナラ!」とアイサツしてからこの世を去ります。(まれに、アイサツもせず攻撃を仕掛けるシツレイなニンジャもいます。)

礼儀を重んじる日本人の特徴が表現されていますね。

ハイク

ニンジャは敵にとどめを刺す時に「ハイクを詠め!」という決め台詞を言うことが多いです。そして辞世の句を詠ませた後、しめやかにカイシャク(とどめを刺す)します。

スシ

スシはニンジャの体力を回復させる携帯食です。やはり日本食の代表とも言える存在だからでしょうか。よく話の中に登場します。ニンジャ以外の普通の人間も食します。

下記はニンジャスレイヤーさんがスシを食す場面です。↓

 

チャブには買ってきたいくつものスシパックを置いた。彼は湯を沸かし、チャを淹れた。小皿にショーユをさした。

彼はスシを食べ始めた。

マグロ……いや、タマゴだ。それからマグロ。シロミ。イカ。トビッコ。チャをすすり、マグロ。バイオウニ。アボカド。オキアミ。マグロ。成形もの。――*

 チャブは卓袱台のことですね。スシが食べたくなります。

魅力③ストーリーと登場人物

殺伐とした格闘話だけではなく、涙を誘うような切ない話や心温まる話も織り交ぜられています。

舞台もネオサイタマ以外に、キョート共和国やネオカブキチョなど、実在する地名をもじった名前がつけられているのが興味深いです。

巻を追うごとに魅力的な登場人物が増え、物語に花を添えていくように面白さが増していきます。凄腕の女ハッカー、女子高生ニンジャ、私立探偵、鍼灸師など……。

どうでもいいことですが、私は武装霊柩車のドライバーのデッドムーンさんが好きです。

ツイッターもやってます

twitter.com

現在もツイッター上に連載が投稿されています。

キャラクターの絵を描いて投稿すると、「ウキヨエ」として巻末に掲載してもらえることもあるようです!

去年の大晦日にニンジャスレイヤーの猫バージョンの「ニャンニャスレイニャー」という話が連載されていたこともあります笑。

興味のある方はフォローしてみてください。

最後に

近年漫画化やアニメ化もされ、ニンジャスレイヤーの知名度が上がってきているようなので嬉しいです。小説版は現在第3部まで出版されています。続きが待ち遠しいです!

ここまでお読みくださり有難うございました^^

 

                                                                                                      *引用元:「ニンジャスレイヤー 死神の帰還」

  

こちらは漫画版です。↓

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